研究課題/領域番号 |
06640505
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
武田 隆義 広島大学, 総合科学部, 助教授 (70034593)
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研究分担者 |
瀬戸 秀紀 広島大学, 総合化学部, 助手 (60216546)
好村 滋洋 広島大学, 総合科学部, 教授 (50034583)
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キーワード | リン脂質 / 膜 / 中性子スピンエコー / 小角散乱 / 相転移 / スローダイナミックス / 動的構造変化 / 生体膜 |
研究概要 |
1.中性子スピンエコー分光器の整備、調整を行った。 特に、スパイラル補正コイルの開発、位置敏感検出器を用いた測定法の開発、ポラライザー、アナライザイ-の改良を行った。またモノクロメーター、ポラライザー、アナライザーおよび検出器を駆動するパルスモーター、各種コイルおよび試料温度の制御系の整備を行った。 このために当補助金設備備品費により、パルスモーターコントローラおよびデジタルマルチメータを購入した。 2.中性子モノクロメターからの反射中性子強度が弱く、モノクロメターの改良が必要であることが明らかになったが、 DPPC-水系に金属イオンを加えた系での中性子スピンエコー法による実験において、中性子スピンエコーシグナルがかなりの強度で観測され、中間相関関数I(Q,t)を求めることが出来た。 3.リン脂質DPPC-水系に金属イオンを加えた系での電子顕微鏡観察、X線小角および広角散乱実験、コントラスト法による中性子小角散乱実験を行った。 その結果、DPPC-水系の降温過程で液晶相からリップルゲル相に転移したとき、中性子小角散乱パターンに強い散漫散乱が現れた。 これはリップルの伝播方向が隣合う脂質二重層膜で異なるためであることを、中性子、X線の散乱強度計算と電子顕微鏡写真で明らかにした。 リップルゲル相からゲル相へ急冷したときのゲル相の成長の緩和時間の温度依存性を求めた。
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