ハミルトン系が1/fスペクトルのゆらぎを生み出す機構について、古典系及び量子系の双方にわたって研究した。最近の結果は、以下の1-4である。 1.ノンツイスト条件下における最安定トーラスのスぺクトル構造を決定し、ツイスト条件下のくり込み構造と違うことを示した。 2.高次元系のトーラスの崩壊に伴い、f^<-μ>(1【less than or equal】μ【less than or equal】2)型のゆらぎスペクトルが発生することを、4次元シンプレクティック 3.散乱カオスの長時間緩和機構が、正曲率領域における位相安定性に由来することを示し、さらに共鳴状態における新しい緩和機構を明らかにした。 4.間欠性カオスを示す量子ビリヤード系が、ウィグナー分布に近いレベル統計に従うことを計算によって示した。1/fスペクトルの発生とレベル統計の詳しい対応は今後の課題として残されたテーマである。 本研究によってハミルトン系の微細構造についての新しい知見が他にも多く得られており、一部の結果については、既に学術誌に報告されている。
|