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1994 年度 実績報告書

固体標的中で共鳴核反応を伴う後方散乱スペクトルの研究

研究課題

研究課題/領域番号 06640526
研究機関京都大学

研究代表者

戸さき 充男  京都大学, 放射性同位元素総合センター, 助手 (70207570)

研究分担者 伊藤 眞  京都大学, 放射性同位元素総合センター, 助手 (30144398)
キーワード後方散乱 / エネルギーストラグリング / 共鳴核反応 / 励起関数 / 共鳴エネルギー / p+^<12>C共鳴 / 結晶性炭素(HOPG) / α+^<12>C共鳴
研究概要

本実験研究は、後方散乱スペクトル中に現れる共鳴ピークのエネルギーストラグリングにおよぼす共鳴核反応の影響を明かにすることを目的に、京都大学理学部8MVタンデム・バンデグラフ加速器を用いて行なった。
p+^<12>C反応の4.8MeVの共鳴エネルギーを中心に散乱角138度と166度の励起断面積のエネルギー依存(励起関数)と、α+^<12>C反応の4.3MeVの共鳴エネルギーを中心に散乱角166度の励起関数の測定を行った。このとき使用した炭素標的は、極薄膜(2μg/cm^2)を使用した。得られた共鳴の半値幅は、p+^<12>C共鳴で10.5keV(138度)、9.8keV(166度)、また、α+^<12>C共鳴で35.4keV(166度)であり、どちらも自然幅と同等の値が得られ、以下の実験の解析にこの結果を使用した。
結晶性炭素(HOPG)をもちいて、陽子とα粒子について、炭素固体中で共鳴核反応を起こすとき、後方散乱スペクトル中に現れる共鳴ピーク形の変化を詳細に調べた。共鳴エネルギーから約50〜100keVステップで入射エネルギーを増加させることで、共鳴反応の起こる場所を炭素表面から固体中(約15μm)へ移動させ、そこから後方散乱する時の共鳴ピークの形の変化を詳細に調べた。共鳴ピークのくずれは、エネルギーストラグリングと深く結びついていことが判り、共鳴核反応を伴うときのエネルギーストラグリングを、共鳴核反応を考慮したモデルを用いて、現在解析中である。また、p+^<12>C共鳴について、後方散乱の角度103度から167度(約4度ステップ)の範囲で、後方散乱する時の共鳴ピークの形の変化を詳細に調べ多結果、複合核共鳴の励起関数と後方散乱で観測される共鳴ピークの形の相関性を明らかにする事ができた。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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