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1994 年度 実績報告書

衛星データを利用した極域の雲水量の経年変動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06640564
研究種目

一般研究(C)

研究機関国立極地研究所

研究代表者

和田 誠  国立極地研究所, 研究系, 助手 (40132716)

研究分担者 小西 啓之  大阪教育大学, 教育学部, 助手 (70178292)
キーワードマイクロ波放射計 / 極域 / 雲と降水 / DMSP / SSM / I
研究概要

南極昭和基地の1988年のマイクロ波放射計のデータの整理がほぼ終わり、海氷の無い期間の衛星データとの比較を始めた。地上観測のマイクロ波放射計のデータは様々なノイズが含まれている。使えるデータ、使えないデータに分けた。また1988年については、19GHzと37GHzの2台のマイクロ波放射観測が行われたので両方のデータを比較しながら、より精度の良い雲水量の値(本文で述べる雲水量とは単位気柱当たりの雲水量の総量を言う)を求めるようにした。このようにして求めたデータをまとめ昭和基地の雲水量の季節変化について調べた。可降水量(単位気柱当たりの水蒸気量の総量)については高層ゾンデによる観測があり、気温と水蒸気量の関係から、夏季12、1、2月が大きい値を示す。ところが雲水量の季節変化を見ると必ずしも対応せず3、4、5、11月に大きい値を示していた。この原因は月平均気温、下層雲量などのデータから考えると、擾乱の活動状態に主に依存しているようである。次に海氷の無い3月についてDMSP衛星のSSM/Iデータから求めた雲水量と地上観測から求めた雲水量の比較を行った。衛星で-たは大陸の影響を受けており、昭和基地付近のデータを用いると値がおかしくなるので、350km海上にでた地点を選び比較を行った。衛星データからは可降水量についても求めることができるので、この値についても地上の高層ゾンデ観測から求めた値と比較をした。可降水量については、3月の変化を見ると変化傾向は良い一致をみた。一方雲水量は350km離れており一致は良くないが、ピークの回数などは似ている。これら両方のデータから1988年3月に昭和基地付近、あるいは沖合いを通過した、擾乱によってもたらされた雲水量、可降水量の値を見積もった。その結果は、雲水量は約50mg/cm2、可降水量は15mmであった。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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