研究概要 |
(1)火山灰の野外調査としては,新潟地域内においてはこれまで調査が手薄であった新潟県西頸城・東頸域地域,佐渡地域などを中心に調査を行った。また,北部フォッサマグナ地域の長野市周辺地域,それに広域対比の観点から千葉県房総半島などについても調査を行った。 (2)室内においては通常の記載岩石学的検討に加えて,硝子の屈折率の測定およびEPMA分析によるガラスの化学組成の検討を行い,多くのデータを蓄積した。 (3)以上のことから,本年度は特にこれまで火山灰層序が明らかでなかった上部中新統中の火山灰の対比について,特に重点的に検討を進めた。その結果,新潟地域における寺泊層中の野積(Nz),中山(Nkp),夏戸(Ndp)凝灰岩が新潟地域で広範囲に追跡され,かつ夏戸(Ndp)凝灰岩は長野地域の裾花凝灰岩上部に対比されることが明らかとなった。
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