• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 研究成果報告書概要

メランジュファブリックとプレート相対運動の関係に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06640585
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 地質学
研究機関大阪府立大学

研究代表者

木村 学  大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80153188)

研究分担者 寺林 優  香川大学, 教育学部, 助教授 (40243745)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
キーワード四万十帯 / 付加体 / メランジュ / デコルマ / ファブリック / プレート沈み込み帯 / 相対運動 / 白亜紀
研究概要

過去の付加体においてメランジュのファブリックが空間的時間的にどのように変化するのかを明瞭にすることによって、プレート相対運動の時間的変化の直接的情報を得ることを目的として本研究を行なった。本研究では西日本外帯の四万十帯を対象としてその有効性を検証した。四万十帯を選定する理由は
1)この付加帯はデコルマの運動を反映した初生的構造がその後の衝突などによって破壊されることなく残っていること、
2)白亜紀以降は演繹的相対運動の精度もよいことである
四国における調査研究の結果、四万十帯北帯と南帯付近において、メランジュのファブリックが左横ずれ成分を持つ南への衝上運動から,右横ずれ成分を持つ衝上運動へと急激に変化することが明らかとなった.この結果と演繹されているプレート相対運動を比較したところプレートの相対運動の変化に応じて、ファブリックが急激に変化していることが明瞭となった.
また紀伊半島における四万十帯においてもファブリックが系統的に変化することが確認された.この地域においてはメランジュのファブリックに加えて,地図オーダーでのデュープレックス構造が確認され,付加体が底づけ作用によって形成される時の状態も良く,保存されていることが明らかとなった.
更に顕微鏡下において、これらの変形に関与した変形機構の検討の結果、これらの変形は初生的なものであり、デコルマに沿うプレート相対運動そのものであることが強く支持されことが分かった.今後、四万十帯の続成、変成作用を共に検討することにより、より表層での構造運動と対応させ、相対運動の変化を明らかにすることが重要である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] Kimura,G.,Sakakibara,M.and Okamura,M.: "Plumes in central Panthalassa ? Deductions from accreted oceanic fragments in Japan." Tectonics. 13. 905-916 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kimura,G.: "The Latest Cretaceous-early Paleogene rapid growth of accretionary complex and exhumationof high pressure series metamorphic rocks in northwestern Pacific Margin" Journal of Geophysical Research. 99. 9922147-9922164 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Finn,C.,Kimura,G.and Suyehiro,K.: "Introduction to the special section,Northeast Japan : A case history of subduction" Journal of Geophysical Research. 99. 9922137-9922145 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kimura,G.,Ludden,J.: "Peeling oceanic crust in subduction zone" Geology. 23. 217-220 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Onishi,T.C.and Kimura,G.: "Change in fabric melange in the Shimanto Belt,Japan : Cange in relative convergence?" Tectonics. 14. 1237-1289 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kimura,G.,Maruyama,S.,Isozaki,Y.,and Terabayashi,M.: "Well-preserved underplated structure of jadedized Franciscan complex,California" Geology. 24. 75-78 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kimura,G.: "Collision Orogeny at arc-arc junction in the Japanese Islands" The Island Arc. 5(in press). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kimura,G.: "Cretaceous Episodic Growth of the Japanses Islands" The Island Arc. 5(in press). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 木村 学,楠 香織: "日高造山運動と島孤会合部のテクトニクス" 地質学論集. (印刷中). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 伊藤谷生ほか24名: "四国中央構造線地下構造の総合物理探査" 地質学雑誌. 102(印刷中). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 1999-03-09  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi