• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

サンゴ礁海域の海底洞窟に特有な貝形虫群集の起源と進化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06640601
研究機関琉球大学

研究代表者

田吹 亮一  琉球大学, 教育学部, 助教授 (60155231)

研究分担者 花井 哲郎  大阪学院大学, 法学部, 教授 (70011442)
キーワード貝形虫 / 海底洞窟 / 生きている化石 / 分類学 / ジュラ紀 / 適応 / 進化 / 生き残り戦略
研究概要

本研究の目的は琉球列島・サンゴ礁域の海底洞窟中に生息、分布する洞窟固有の貝形虫種の起源と洞窟環境への適応と進化を明らかにすることにある。
平成6年度については'生きている化石'と呼ばれるSaipanetridac科の「新属」の起源と進化を主な研究テーマとして、平成6年6月、沖縄本島近くの伊江島の「大洞窟」において調査、試料採取を行ない、洞窟側壁の裂かより2個体の「新属」の生体標本を得た。「新属」の殻の電子顕微鏡による観察、写真撮影により得られた事実と生体標本の軟体部(附属肢)の解剖により明らかになった形態上の事実を、特に近縁な貝形虫属であるSaipanettidae科の他の2属、即ち、Cardobairdia,Saipanetta等との比較の下、分類学的に詳しく検討した。その結果、洞窟固有のSaipanetiidae科の「新属」はジュラ紀以来、その殻形態、泥底での生活様式をほとんど変えず、正に'生きている化石'と言えるCardobairdiaに極めて近く、恐らく、「新属」はこの深海性の貝形虫であるCardobairdiaあるいはこれに極めて近縁な貝形虫属に由来すると考えられる。「新属」についてはこの「起源」の他、洞窟んな今日への適応、生き残り戦略に関し得られた知見の一部をすでに「化石」誌上で公表しているが、さらに分類学的記載も加えた英文の論文を公表すべく準備中である。「新属」以外にも洞窟固有種が数種、認められており、平成7年度にはこれらの種も加えた、洞窟固有種の洞窟環境への適応戦略を明らかにしたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田吹亮一・花井哲郎: "海底洞窟中の生きている化石貝形虫'-Saipanettidae科の「新属」-" 化石. 57(号). 16-20 (1994)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi