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1996 年度 実績報告書

フラクタル次元によるマグマ混合の素過程

研究課題

研究課題/領域番号 06640606
研究機関北海道教育大学

研究代表者

和田 恵治  北海道教育大学, 教育学部・旭川校, 助教授 (50167748)

キーワードマグマ混合 / フラクタル次元 / 苦鉄質包有物 / 大雪山 / 雌阿寒岳 / 累帯構造
研究概要

1.雌阿寒岳および大雪山の地質調査を7月〜9月にかけて行った.雌阿寒火山については,過去1.2万年間の噴出物を調査し試料を採取した.大雪火山の調査では,溶岩ドーム群の岩石および溶岩中に多量に含まれる苦鉄質包有物を採取した.
2.斑晶および石基鉱物のコアの化学組成および斑晶の累帯構造をEPMAにより詳細に分析した.斜長石斑晶についてはそれらの組成マップ像を作成した.また雌阿寒火山と大雪火山の溶岩・苦鉄質包有物の化学組成分析を北海道大学理学部の蛍光X線装置により計84個行った.
3.苦鉄質包有物はマグマ混合過程を理解する上で重要な鍵になる.大雪火山の苦鉄質包有物は,噴火直前に急冷したtype-1と長時間地下に滞留し徐冷したtype-2に分けられ,またtype-1は石基斜長石の組織からさらに2つのサブタイプに区分できる.苦鉄質包有物の生成条件を検討した結果,珪長質マグマ溜まりから2層のマグマ溜まりへの成長過程、火道での多段階マグマ混合過程のモデルが提示された.
4.苦鉄質包有物の分布パターンおよび斜長石斑晶の不均質なコアの組成パターンのフラクタル次元を測定した.苦鉄質包有物については(フラクタル次元=1.1-1.3),タイプ毎の次元の違いはなく,苦鉄質包有物が拡散分裂して生成したことを直接支持する.

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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