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1994 年度 実績報告書

角閃石・雲母の結晶構造に及ぼす陰イオンの影響

研究課題

研究課題/領域番号 06640614
研究機関信州大学

研究代表者

牧野 州明  信州大学, 理学部, 助手 (30242712)

研究分担者 三宅 康幸  信州大学, 理学部, 助教授 (70200144)
山田 哲雄  信州大学, 理学部, 教授 (30020647)
山口 佳昭  信州大学, 理学部, 教授 (50144689)
キーワード顕微FT-IR / OH / 角閃石 / 偏光
研究概要

OH基の研究には赤外線吸収が多用される.本研究では主に顕微FT-IRを用いて角閃石単結晶について検討した.
その結果,まずはFT-IRで単結晶を測定する際の問題点が明らかになった.一つは,入射赤外光の偏光特性で,それは自然光と直線偏光が混合した光であり不必要な干渉が吸収スペクトルに含まれない測定方法をあきらかにした.さらに,OH濃度の定量化の基礎となるLambert-Bouguerの法則が成立せず,結晶の光学性考慮し,Lambert-Bouguerの法則を改定し単結晶でOH濃度の定量化できることが明らかとなった.
以上のことを踏まえ,OH基とAサイトに存在するNaイオンの相互作用の状態を顕微FT-IRで測定した.試料は,AサイトのNa存在量が系統的に異なるアクチノ閃石からパ-ガス閃石まで用いた.化学分析値から求められるNa含有量とFT-IRから推定されるNa含有量はほぼ比例関係にあるが,その割合は1:0.6となる.すなわち,FT-IRは,NaイオンのAサイトでの熱振動の時間平均を測定していると結論される.
一方,Fを含む角閃石では,AサイトNaイオンは,OHにではなくFに引きつけられていることが明らかとなった.このことは,X線によるAサイト電子密度分布にも明確に現れている.
以上の結果は,3つの論文として投稿準備中である.

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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