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1995 年度 実績報告書

別子型鉱床の生成場-その地球化学的キャラクタリゼーション

研究課題

研究課題/領域番号 06640617
研究機関広島大学

研究代表者

渡辺 洵  広島大学, 理学部, 助教授 (80033900)

研究分担者 早坂 康隆  広島大学, 理学部, 助手 (10198830)
北川 隆司  広島大学, 理学部, 助教授 (70112167)
星野 健一  広島大学, 理学部, 助手 (80190198)
キーワード別子型鉱床 / 生成場 / 緑色岩類 / 地球化学
研究概要

三波川変成帯で代表される別子型鉱床にみられる重要な特徴の一つは,通常このタイプの鉱床,即ち火山性塊状硫化物鉱床には,その下部に鉱化流体の通路となったstringer〜stockwols帯とそれを“不整合"におおうレンズ状〜塊状〜層状(以下層状と略)の硫化物鉱体が重なっているのであるが,別子型鉱床には前者に相当する部分がこれまでみられないことである。そのことが別子型鉱床は異地性であるという根拠を提示している。今回,西オーストラリアの始生代のScuddlesZn-Cu鉱床との比較検討を試みた。この鉱床は始生代後期の珪長質海底火山活動に伴って正状黒鉱床に類似のもので,別子型鉱床とほゞ同程度の変成変形を受けている。Scuddles鉱床の,特に下部のstringer帯に注目すると、珪質の部分と緑泥石質部分では,変形の様式が著しく異なっている。前者では顕著な縞状構造を示すのに対し、後者では元のstringerの状態がかなりよく保存している。ところで,別子型鉱床にも珪質で且黄鉄鉱を含む“縞状鉱"がみられ,この部分が元々stringerであり,それがsubductionおよび上昇の過秘で起った変成および変形に伴って“縞状鉱"となり,元々その上位にあった硫化鉱物に富んだ層状部が“塊状鉱"になったものと考えられる。つまりこのことは変形の様式は元の全岩の化学組成に依存していることを示す。このことは,別子型鉱床の地球化学を考察する上で重要であり、このことを加味して希土類元素および他の微量成分のXRF分析をする必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] KoKoMyint, M. Watanabe: "Hydrothermal kadir deposit at the Hiraki mine, Hyogo Prefecture, Japan: Geulogy and geochemical mass-transfer" Jour. Min. Pet. Econ. Geol.90. 310-326 (1995)

  • [文献書誌] KoKoMyint, M. Watanabe & H. Nishido: "K-Arages of the felsic volcanism and their significance on volcanosdratigtaphy and kaolin minercl: zation at the Hirabi mine, Hyogo Prefecture, SW Japan" Resource Geology. 45. 341-345 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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