研究概要 |
平成6年度に合成した粒子について,気体分子吸着等などの種々のキャラクタリゼイションを行った結果,以下のことが分かった. 1)単分散球状リン酸アルミニウムは,アモルファスで一次粒子が凝集して生成していることが分かった.また,これらの粒子は水分子を選択的に吸着することも分かった.これは粒子の前処理である真空排気によってアルミニウムイオン近傍に生成するキャビティのへ水の水和に拠るものであることが分かった. 2)アミンを添加して生成した様々な形態を持つ単分散ヘマタイト粒子では,球状,立方状ならびに双球状粒子は多結晶体であるのに対して,ダイヤモンド型粒子は単結晶体であることが分かった. 3)カルシウムマグネシウムならびにバリウムストロンチウムヒドロキシアパタイト粒子については現在測定中である. 4)上記の他に,本年度はFeCl_3‐HCl混合溶液を100℃で熟成する際にジメチルホルムアミドを添加して加熱加水分解反応を行うことによって,大きさの異なる単分散ダイヤモンド型ヘマタイト粒子を合成することに成功した.また,1)の球状リン酸アルミニウム粒子合成時に尿素とイソプロピルアミンを添加することによって,球状粒子の大きさを広範囲にコントロールすることに成功した.
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