研究概要 |
1. 疎水鎖長の異なる2種類の光界面活性剤(alkylazobenzene-oxyethyltrimethylammonium bromide,alky group=ethyl,butyl)を合成し,その基本的な溶液物性を調べ,対応する通常の界面活性剤との比較検討をした。 とくに,光界面活性剤の臨界ミセル濃度はtrans形がcis形に光異性化すると約6.6倍に増加する事を見いだした。 この界面活性の減少はcis化にともなう双極子モーメントの増加,分子構造の屈曲にともなうミセル凝集力の減少によるものと理解した。 2. 荷電密度の異なる3種類の共重合ゲルと対応する線状高分子電解質を合成し,これらに対する通常の界面活性剤(dodecylpyridinium bromide)の相互作用を結合等温線の上で考察した。 相互作用は高度に協同的であり,高分子の荷電密度が減少すると結合性も減少した。
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