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1995 年度 実績報告書

形態的に未分化なメダカの性染色体に関する分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06640796
研究機関新潟大学

研究代表者

酒泉 満  新潟大学, 理学部, 助教授 (40175360)

キーワードメダカ / 性染色体 / 組換率 / 雌雄差 / DNAマーカー / PCR / 性転換
研究概要

メダカの性は遺伝的に決定され、性決定様式はXX-XY型と考えられているが、性染色体は未だ同定されていない。こうした未分化な段階にある性染色体を細胞遺伝学的に判別するために筆者らは、性と関連したDNA配列(SL5,SL110)を単離した。
本年度は、第1に、昨年のSL5につづき,SL110の遺伝子型をPCR法で判別可能なPCRプライマーを開発した。これは,メダカの性染色体のPCRによる2番目のDNAマーカー遺伝子となり,サザン解析をせずに遺伝子型の同定が可能になった.
第2に,DNAマーカーを用いた連鎖解析から、XX雌に比べ,XY雄においては性染色体の25cM以上の範囲にわたって組換えが抑制されていることが確実になった.現在,性転換個体,XY雌やXX雄に加えYY雄,YY雌を作成中である.XX雄とYY雄がまもなく解析できる予定である.これら染色体型の性と表現型の性が異なるメダカを用いて,雄での組換え抑制の原因が精子形成過程そのものにあるのか,それともX染色体とY染色体がヘテロの場合に起こるのかなどの検討が可能になる.
雄における性染色体の組換え抑制は,白色雌・黄色雄のY染色体連鎖遺伝子系統が維持されてきたメカニズムを説明することを可能にした.また,今回性連鎖クローンのスクリーニングに用いたコンジェニック系統Hd-rR. Y^<HNI>はRAPDマーカー解析から,Y染色体のほぼ全体が保存されていることが明らかになった.こうした系統や組換え抑制の現象を,メダカの性染色体の構造と遺伝子の解析に有効に利用することが可能であることが考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 栗田潤 他: "Cytogenetic studies on diploid and triploid oogenesis in interspecific hybrid fish between Oryzias latipes and O. curvinotus." Journal of Experimental Zoology. 273. 234-241 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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