研究課題/領域番号 |
06640844
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
荒田 博行 九州大学, 理学部, 助手 (80151166)
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研究分担者 |
西村 光雄 九州大学, 理学部, 教授 (40037255)
島崎 研一郎 九州大学, 理学部, 助教授 (00124347)
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キーワード | ベンケイソウ型酸代謝 / 液胞 / 概日リズム / イオンチャネル |
研究概要 |
CAM植物は大気中のCO_2がない条件でも、液胞のリンゴ酸を脱炭酸して得られるCO_2を用いて光合成を行ない、酸素を発生する。このことを利用してリンゴ酸の液胞からの排出と脱炭酸系の制御のようすを調べた。Kalanchoe daigremontianaの生葉のCO_2-freeの条件下での光による酸素発生は、暗期は低く明期に高くなる。このリズムは連続明条件でも持続した。このリズムの解析の結果、リンゴ酸の排出・脱炭酸系の制御は、連続明条件下でも持続するリズムを持っていることが明らかになった。リンゴ酸輸送系又は脱炭酸系、あるいはその両方が慨日時計によってなんらかの制御を受けていると考えられる。 中間代謝産物の測定からは、このようなリズムがリンゴ酸輸送系の制御によるものか、脱炭酸にかかわる酵素の制御によるものかを判断できるだけの結果は得られていない。 今後このようなリズムの形成機構についてのより具体的な情報を得るため 1.バッチクランプによるリンゴ酸チャネルの解析 2.脱炭酸にかかわる酵素(リンゴ酸酵素)の活性の測定 3.培養細胞を用いた慨日リズムの解析 などを中心に研究を進めていく計画である。
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