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1995 年度 実績報告書

両生類における性転換遺伝子の探索と単離

研究課題

研究課題/領域番号 06640867
研究機関広島大学

研究代表者

中村 正久  広島大学, 理学部・附属両生類研究施, 教授 (40130025)

研究分担者 高瀬 稔  広島大学, 理学部・附属両生類研究施設, 教務員 (80226779)
キーワードcalre tic ulin / c alnexin / frogs / ovary / Ad4BP / cDNA / sex reversal / testis
研究概要

両生類の性腺分化は、組織・形態学的には、変態前、変態最盛期、あるいは変態後のいづれかの時期に起きることが知られている。本邦産のカエルに性ホルモンを投与すると種によっては機能的な性の転換(精巣←→卵巣)が見られる。本研究は両生類の性分化に係る遺伝子の人為的に発現させ、それらの遺伝子を解析することによって哺乳類をふくめた脊椎動物の性分化のしくみを明らかにすることを目的としている。研究材料のツチガエルは性ホルモンで性が転換(雌→雄)することから、哺乳類で性腺及び副腎の分化を支配すると考えられているAd4BP遺伝子が両生類の性腺分化においても重要であると考え、この遺伝子の単離を試みたところ、2.1kb Ad4BP全長cDNAを得た。現在、その全塩基配列を決定している。また、テストステロン処理個体から全RNAを既に得ているので、テストステロン処理によってAd4BP遺伝子の発現の変化についても検討している。これらに加え、二つのCa^<2+>結合蛋白、カルレティキュリンとカルネクシンcDNAを得、全塩基配列を決定した。これら二つのCa^<2+>結合蛋白遺伝子の発現は組織によって著しく異なり、前者が分化時卵巣で強く発現するが精巣における発現は弱い。また、後者は発現しない。カルレティキュリン蛋白をカエル肝臓から精製後、マウスに免疫して抗体を得た後、カエル卵巣を用いて免疫染色を行ったところ特異的分布パターンを示した。このことから、カルレティキュリン蛋白が卵形成に密接に関係している可能性があること、また、カルレキュリン遺伝子の発現はテストステロン処理で著しく抑制されるので性の転換に重要な働きをしている可能性があることが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S. Yamamoto, Y. Kondo, H. Hanada, M. Nakamura: "Strong expression of the calreticulin gene in the liver of Rana rugosa tadpoles but not adult frogs" The Journal of Experimental Zoology. (in press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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