平成6年度の研究計画であるSNB運動ニューロンにシナプス結合する軸索終末の化学的同定に関し、チロシン水酸化酵素(ドーパミンやノルアドレナリンの指標となる)、エンケファリン、P物質免疫陽性の軸索終末がSNB運動ニューロンにシナプス結合することが判明した。しかし、運動ニューロンへの興奮性入力と考えれれているグルタミン酸、抑制性入力と考えれれているガンマーアミノ酪酸(GABA)の免疫組織化学的検索では良好な結果が得られなかった。この理由の一つはグルタミン酸およびGABAに対する市販の抗体を用いたことが考えられる。市販の抗体は高価であるが、良好な結果が得られない時がしばしばある。そこで、平成7年度は京都府立医大の岡村博士より提供されたグルタミン酸とGABAの抗体を用いてSNB運動ニューロンにシナプス結合する軸索終末の免疫組織化学的検索を行う予定である。
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