研究概要 |
伊豆諸島(八丈島,伊豆大島),および伊豆半島よりホタルブクロを採集し,信州大学の圃場で栽培した。開花した雄性期の花のサイズの測定後,松本市内のホタルブクロの自生地に運び,花粉媒介昆虫(マルハナバチ)に提示し,松本市内の自生地の個体に花粉を移送させた。実験に用いた個体を前もって電気泳動実験によりアロザイムの型を決定しておき,個体識別をしておき,その後の実験の解析に用いた。実験を行った個体の果実を約1ヶ月後に回収し,種子を蒔き,幼植物を温室で育成した。ある程度大きくなった幼植物をすりつぶし,電気泳動実験により,幼植物の花粉親を決定した。現在花のサイズと花粉の移送確率についてのデータをまとめつつある。予備的な解析の結果,サイズの小さい花は花粉の移送確率が低いことが認められている。これから得られたデータの統計的な有意性の検定を行う予定である。
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