昨年度に引き続き以下のことを行った。 1.平成6年度に得られた結果の一部を、第7回肉眼解剖学研究会および第100回解剖学会総会において発表を行った。 2.ヒト大腿骨のCT撮影および各種の計測の追加 獨協医科大学解剖学教室所蔵の現代人骨および東京大学総合研究資料館人類先史部門所蔵の縄文時代人骨から骨端部の保存のよい大腿骨をの骨幹中央部におけるCT撮影を行い、得られたCT画像はフィルムへ焼き付けるかわりに、数値データとして磁気テープに保存した。 3.数値データの解読 東京大学大型計算機センターの汎用機M880を用いて、磁気テープのデータを転送し、保存されている画像のバイナリーデータを解読するプログラムを用いて、アスキー形式の数値データを抽出した。 4.骨質濃度の定量化・輪郭線の抽出 解読された数値データをパソコンに転送し、CT値を骨質濃度と読み替えることにより、画像の数値データに基づいた、骨質濃度の分布状態を分析するとともに輪郭線を抽出するプログラムを作成した。 5.構造解析プログラムの性能評価 以上の形状データの獲得プロセスと並行して、その形状データを用いて行う構造解析のための計算プログラムCOSMOS/M Basic System (Structural Research Analysis Coporation)によるモデリングおよび計算性能のチェックを現在行っている。
|