| 研究課題/領域番号 |
06640925
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| 研究機関 | 京都大学 |
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研究代表者 |
濱田 穣 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (40172978)
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| 研究分担者 |
鈴木 樹理 京都大学, 霊長類研究所, 助手 (10175408)
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| キーワード | 思春期発育 / 肥満 / 体脂肪 / 成長ホルモン / Macaca fuscata / Pan troglodytes / 骨成熟 / 性ステロイドホルモン |
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| 研究概要 |
高等霊長類にみられる周思春期における著しい身体発育の解発要因として、蓄積脂肪率などの尺度ではかられる身体充実をあげる仮説がある。そういった関係を明らかにすべく、本研究ではまずニホンザルとチンパンジーの身体発育の概要を横断的に検討した。骨格発達をTW2法でチンパンジーの発達標準を分析し、ヒトのパターンに似ているが、ヒトの特に男性に見られる長い、抑制された発達がチンパンジーには見られないこと、逆に思春期の速度曲線ピークから発達完了までの期間が絶対的にも長いことを示すことができた。
ニホンザルの身体充実年齢変化に関して、体格指数と皮厚(皮下脂肪蓄積の尺度)とを指標として検討した。体格指数は体重と前胴長より計算され、出産時100〜成体時110程度である。この間、指数は思春期開始直前に最低値90〜95に低下し、思春期に4〜5才まで急速に増加する。このように体格指数が周思春期に大きく変化することが確認された。この変化は体重と長さ次元の成長パターンが微妙に異なるためであろうと考えられる。横断的資料分析からは、周思春期の皮下脂肪蓄積量変化は明らかとならなかった。
短期インターバル縦断的研究からニホンザルの周思春期発育は、発育に季節性があることも重なって複雑な様相を呈するが、メスでは3.5才、オスでは4.5才で性成熟を迎え、それに先立つ半年前から身体サイズ成長のスパートが見出される。これに伴って体格指数と皮下脂肪量はともに夏から初冬にかけて急速に増加し、身体充実が性成熟に先行して起こっていることが明らかとなった。またこのような発育パターンがIGF-1といった内分泌系にも同様の季節変化として見られた。今後は身体内部に蓄積されている脂肪量を含む絶対量としての脂肪量や他の体組成値などの年齢変化を生理的発育変化と併せて検討していく必要がある。
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