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1995 年度 実績報告書

低欠陥ダイヤモンド薄膜の合成

研究課題

研究課題/領域番号 06650011
研究機関金沢大学

研究代表者

渡辺 一郎  金沢大学, 工学部, 教授 (70019743)

研究分担者 作田 忠裕  金沢大学, 工学部, 教授 (80135318)
キーワードダイヤモンド薄膜 / 高周波CVD / ESR / スピン密度 / 4弗化炭素 / ダングリングボンド
研究概要

出来る限り、低欠陥ダイヤモンド薄膜を合成することを目的として、容量結合型の高周波(13.56MHz)プラズマCVD装置に赤外線加熱を併用して、ダイヤモンド薄膜の合成を行った。エチルアルコールと水素の総ガス流量を100sccm、放電電力を500wにして、総ガス圧力、エチルアルコール濃度、加熱温度、添加ガス流量をを変化させ、種々条件での製膜を試みた。欠陥の評価としてはラマン分光による非ダイヤモンド成分,ESRによるスピン密度を用いた。このようにして、以下の結果が得られた。
(1)エチルアルコール濃度を0.5%に保ち、4弗化炭素を0.5%添加すると、350℃の低温でも非ダイヤモンド成分の無い良質の膜が成長する。この膜のスピン密度は1.6x10^<18>cm^<-3>である。
(2)上の場合、加熱温度を増加させてゆくと、550℃で最良の膜が成長する。この膜のスピン密度は5.2x10^<17>cm^<-3>で、この研究では最も少なくなっている。
(3)エチルアルコール濃度が1.0%加熱温度が350℃の場合、4弗化炭素の量が0.2%のとき最も良質膜になり、このときの膜のスピン密度は7.3x10^<17>cm^<-3>である。加熱温度を高くすると、(2)の場合とは違って、膜質は悪くなる。
(4)4弗化炭素を添加したときのプラズマの発光分析によれば、エチルアルコール濃度が0.5%のときにはC_2ラジカルの増加が、エチルアルコール濃度が1.0%のときにはCHラジカルの増加が観測される。
(5)窒素を原料ガスに添加すると、ある場合には膜中のスピン密度と非ダイヤモンド成分の減少が観測される。膜質の改善に対して、窒素は4弗化炭素ほどは効果的でない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Ichiro Watanabe: "Low-Temperature Deposition of Diamond Films using RF Plasma CVD" Advances in New Diamond Science and Technology. 65-68 (1994)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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