研究分担者 |
山口 浩一 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (40191225)
岡田 佳子 (首藤 佳子) 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50231212)
李 可人 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (20240400)
岡本 孝太郎 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80017350)
|
研究概要 |
本年度においては,新しい概念に基づく3種の第二高調波発生(SHG)素子の考案を行った。 1.新周期構造共振型SHG素子 高い基本波パワーを利用可能な共振器内SHGのための位相整合構造として,共振器内部の非線形光学定数,屈折率を高調波一波長の周期で変調する構造を考案した。非線形光学定数の変調を介して定在波疑似位相整合が,屈折率の変調を介して回折補助型位相整合が達成され,2つの位相整合SHG過程が共存するために高効率変換が可能である。 2.二重共振微小共振器SHG素子 基本波に加えて高調波も共振器内に閉じ込めることによって,基本波のみを共振させた場合に比べてさらに格段に効率が向上する。基本波および高調波に対する反射率が99%を超える二重共振器中に高調波半波長厚のLiNbO_3などの非線形薄膜を配置した超小型の微小共振器SHG素子によって,赤外半導体レーザを基本波としてミリワットオーダーの可視光が得られる。 3.周期構造湾曲分散SHG素子 屈折率の周期変調構造中でストップバンド付近のω-k分散が湾曲することを利用して材料分散を補償すると,位相整合が達成される。この原理に基づき,高調波の半波長を周期とする構造がSHGに有効であることが古くに指摘されていたが,本研究では高調波一波長を周期とする構造の方が変換効率および作製の容易さの点から有利であることを明らかにした。
|