• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 研究成果報告書概要

フラクタル現象解明への誤差評価導入の提案と実証

研究課題

研究課題/領域番号 06650070
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 工学基礎
研究機関筑波大学

研究代表者

岸本 一男  筑波大学, 社会工学系, 助教授 (90136127)

研究期間 (年度) 1994 – 1995
キーワードフラクタル / 誤差評価 / 長さ / 点パタン / フラクタル次元 / ブラウン運動 / 海岸線 / 株価変動
研究概要

本研究は、フラクタル次元測定の実測データに誤差解析の手法を導入しその有用性を立証することを意図していた.以下の点で有意義な成果が得られた:
1.Mandelbrotにより提案されている最も基本的な一次元点パタンでのフラクタル次元測定において,漸近的に最適だがロバストでない方法,並びに通常用いられている方法で,誤差評価を解析的に導いた.これは,この種の誤差評価の初めての実例である.
2.株価変動が長期の系列相関に起因するフラクタルであるか否かは従来からの未解決問題である.これに関連して,株価変動において「平均回帰」が実際に見られるかどうかをまず検証した.この過程で「平均回帰」を含む系列相関を効果的に検出する新手法を開発した.この手法を株価系列の実データに適用して,株価指数・個別株価において,ともに,「平均回帰」の存在が検証された.
3.「平均回帰モデル」を実現するモデルの考案の過程で,通常の(異なる)株価指数が,株価補正後も大きく異なる可能性があることが判明した.これは,フラクタル以前の問題として,深刻な問題を提起している.
4.「長さ測定」からのブラウン運動のフラクタル次元の測定誤差を理論的に算出した.これは高安が計算した「近似版」のに対する「厳密版」となっている.これに関連して「長さ」の測定のみから,海岸線が「フラクタル」検証を行うのは危険である.
5.この「長さ測定」に関連し,全く異なった分野であった「デジタル幾何」との関連が明らかになった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Kishimoto: "A new approach for testing the randomness of heteroskedastic time series data" Financial Engineering and the Japanese Markets. 2. 197-218 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] "K.Kishimoto: "Characterizing digital convexity and straightness in terms of "length" and "total absolute curvature"" Computer Vision and Image Understanding. 63(印刷中). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] K.Kishimoto: "A new approach for testing the randomness of heteroskedastic time series data" Financial Engineering and the Japanese Markets. Vol.2. 197-218 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] K.Kishimoto: "Characterizing digital convexity and straightness in terms of "length" and "total absolute curvature"" Computer Vision and Image Understanding. (in press).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

公開日: 1997-03-04  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi