申請者らは既に不安定な数値解を安定化させる有効なアルゴリズムをいくつか提案し既存の手法との比較を行った。また数値計算アルゴリズムの不適切問題に対する有効性を評価する技法についても研究を重ねてたき。また、一般の不安定性を内在する問題群に対する、正則化技法の有効性の評価が可能な汎用性の高い、方法を開発した。 現在までの研究成果にもとづき、逆問題を解くための数値計算アルゴリズムを体系的に構成した。またそれらのアルゴリズムの、収束性、安定性の解析等の理論的基礎づけを行った。また本研究で開発してきた、解の性質に応じた部分空間の選択により、問題を安定化させて解く手法が、文脈に応じて、自然言語の単語の多義性を解消する、意味解釈の問題へ適用可能であることが判明した。実際に、それを数学的に定式化し、文脈に応じた意味解釈のための数学モデルを提案するに至った。
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