研究課題/領域番号 |
06650082
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
進藤 裕英 東北大学, 工学部, 教授 (90111252)
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研究分担者 |
堀口 勝三 東北大学, 工学部, 助手 (30219224)
上田 整 東北大学, 工学部, 助教授 (10176589)
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キーワード | 破壊力学 / クライオメカニックス / 織物ガラス-エポキシ積層材料 / 数値シミュレーション / 熱衝撃破壊 / 応力拡大係数 / 破壊靭性 / 発熱・温度上昇 |
研究概要 |
本研究は、磁気閉じ込め方式核融合炉超伝導マグネット等の電気的熱的絶縁材料あるいは構造材料としての適用が期待されている高性能有機複合材料の合理的設計・評価に資することを目的に、極低温用有機複合材料の基準材料の一つである織物ガラス-エポキシ積層材料G-10CRを取り上げ、そのクライオメカニックス的挙動を理論的・実験的に解明したものである。得られた成果を要約すると以下の通りである。1.き裂を有するG-10CRを対象に、自由表面が急激に冷却される場合の二次元熱衝撃応答問題の理論解析を行い、非定常温度場およびき裂先端の特異応力の時間的変動に及ぼす冷却温度およびBiot数の影響を材料の物性値温度依存性を考慮して解明した。2.破断層を有するガラス繊維強化プラスチックの極低温特異応力を厳密に理論解析し、特異応力に及ぼす材料温度および機械的負荷の影響を詳細に検討した。3.織物複合材料のクライオメカニックスに関する三次元有限要素法による解析コードを開発し、繊維と母材間の剥離、繊維の引き抜け等の微視破壊および物性値温度依存性を考慮したG-10CRのクライオメカニックス的挙動解明に着手し、基礎的検討を行った。4.G-10CRの熱衝撃破壊のメカニズム解明のための基礎的実験を実施し、電子顕微鏡(SEM)観察を行って、考察を加えた。5.極低温物性を解明するための引張、圧縮、曲げ試験およびせん断試験に関する基礎的検討を行った。6.G-10CRの極低温破壊靭性試験およびその数値シミュレーションを行い、破壊挙動および発熱・温度上昇解明に着手し、一部興味ある結果を得た。
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