三次元の実器の積層ゴム応答解析のための混合型有限要素解析コードを開発した。積層ゴムでは内部に薄い鋼板とゴムを交互に接着して構成される。このため、ゴムの混合型有限要素法コードだけでなく、鋼板に対しても混合型有限要素法コードを開発する必要があったが、これも完成した。まず2次元モデルに対して、せん断変形を受ける場合の解析を行い、その有効性を検証した。鋼板の塑性変形により、鋼板は曲がり、実際に観察されるような変形モードを示した。また異なる変形関数を用いた場合の影響を検討したが、変位に対して4点双線形要素、圧力に対して定数要素が最も安定した変形を示した。また、三次元モデルでは、直法体モデルと共に、円筒状の実器のようなモデルを解析し、二次元モデルとの相違を検討した。変形関数では変位に対して8節点双線形要素、圧力に対しては定数モデルが適当であることがわかった。またせん断変形と共に、垂直荷重が加わった場合の応答を検討し、その影響を調べた。
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