研究概要 |
平成6年度の研究目標はX線リニアリメ-ジセンサをX線検出器としたX線応力測定装置のハード・ソフトウェアを含めた総合的製作および応力測定時間・測定精度などの基本性能の確認を行なうことであった.X線リニアイメージセンサを使用した応力測定装置を試作するにあたり,大きく分けて回折X線計測系の開発,X線回折装置への装着方法の検討およびソフトウェア作成(回折X線高速測定用プログラム,応力算出用プログラム)の作業が必要で,それぞれ同時遂行して行った.まず回折X線計測系の開発に関しては過去にX線域リニアイメージセンサがX線応力測定用として使用された例がなく,リニアイメージセンサによるX線測定用信号処理装置を試作した.また応力測定に使用する特性X線波長域でのリニアイメージセンサの適性を調べる目的で位置分解能,X線計数率について検討した. 次にX線回折装置への装着方法に関しては、当初は本年度中にX線イメージセンサを単一入射法X線応力測定装置に装着する予定であった.しかしX線イメージセンサを直列接続する方法が困難であった.そこでイメージセンサの応力測定への適用性という点に注目し,X線イメージセンサを大型X線装置に装着して応力測定精度・測定時間などの基本的測定性能について実験を遂行した.その結果応力測定用のX線検出器としても充分使用できることが明らかとなった.また得られた結果を基に測定時間の改善方法を検討した.
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