研究概要 |
(1)機能変態可能な多機能・高能率工作機械の構想研究 工程集約がはかれる多機能・高能率なマシニングセンタを用いれば、トランスファマシンに匹敵できる変種変量生産システムが構築できる。そのためには現在のマシニングセンタに比べて3倍の能率で加工できる主軸系、送り系、ATC、ロータリテーブル、工具などが必要であることが分かった。 (2)高速・高精度送り駆動系の研究開発 20mmのハイリードボールねじと、3,000rpmのロ-イナ-シャ高速サーボモータを用いて、最高速度60m/min、加速度1G程度の送りが可能で、機械系とサーボ系のチューニングをはかることによって、高精度加工に必要な20kg/μm程度のサーボ剛性を実現できることがシミュレーションで確められた。実際に既存のマシニングセンタのX軸を改造し、ほぼ初期の性能が達成できていることを実験によって確めた。 (3)高速・高精度主軸系の研究開発 ビルトインモータ形式の直径65mmの転がり軸受を用いた主軸系の特性解析をシミュレーションによって行った。その結果オイルエア潤滑によって20,000rpm程度までの高速運転が可能であり、アルミニウムや鋳鉄の高能率加工を行うために必要な性能が確保できることが分かった。
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