研究概要 |
平成6年度は,センサなしで3次元造形を行うと積層が進むにつれ不都合が生じ,複雑な形状を作成するためにはセンサによるインプロセスの計測と積層条件の修正が必要であることが明らかとなった。本年度は,まず3次元造形中の積層条件を常時監視するためのリアルタイム画像処理装置の製作と,その画像処理結果に基づいて市販の産業用ロボットにより溶接ト-チを最適に動かすための制御アルゴリズムを製作した。製作したリアルタイム画像処理装置は,最新のプログラマブルな論理素子(Field Programmable Gate Array)と市販の画像処理ボードを組み合わせて構成され,毎秒60回のリアルタイム画像処理を実現することができた。さらに積層途中のワークの3次元形状を計測する目的で,スリット状のレーザ光を照射しその光切断面を製作したリアルタイム画像処理装置で処理する3次元センサを実現し,このセレンサ信号で得られる3次元情報に基づいてロボットを動作させることを行った。実験では,3次元センサで積層物と溶接ト-チとの位置関係を測定し,常時溶接ト-チが積層物に対して指定された位置と姿勢関係を保って積層を行えることを評価した。その結果極めて良好に相対的な位置姿勢を保って積層を行えることを確認した。現在,この装置を用いて積層実験を行っているが,現状では肉厚1.2mm,高さ300mmの製品」を製作可能である。 現在も,より良い積層条件を求めて実験中である。
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