研究概要 |
(研究の進展状況) セラミックス材料の機械的性質と微視的構造の測定評価より超高速切削に適応する窒化珪素材料の選定を終了,また,工具内応力分布から刃先の形状設計(その1)としての切れ刃形態の選定を一部終了している. (新たな知見)オリジナル形状を有するエンドミル工具において超高速条件で加工実験した結果,(1)極めて負角のラジアルレ-キ角を持つオリジナル工具は超高速条件下で刃先のチッピングを回避するのに効果を示し,安定した工具摩耗曲線を形成する.(2)刃先をボール形状とした工具による耐摩耗試験より切削速度を1500m/minと高速化した方が400m/min時の切削速度に比し約15倍の寿命延長が見られ,この寿命延長化には摩擦面に生成する珪素とマンガンの酸化物により工具-被削材間の直接接触が妨げられている.(3)軸方向ねじれ角は強ねじれとした方が切り屑ずまりが発生せず,仕上面表層に生成される加工変質層については高速切削条件ほどまた,工具ねじれ角を大きくする方が小さくなる傾向を示す.などを明かとしている.
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