研究課題/領域番号 |
06650286
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
田中 博喜 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (00227167)
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研究分担者 |
今山 善之 三菱重工業, 長崎研究所, 主査
飯島 徹 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (10202813)
田中 和博 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (80171742)
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キーワード | 管群 / 流動誘起振動 / 限界流速 / 換算流速 / 非定常流体力 |
研究概要 |
管群の中にある個々の管が流体力を受けて運動する運動方程式を明らかにし、管同士の連成による多自由度振動の限界流速判別式を作り、プログラム化した。これにより、任意の管群について、構造特性と流体力が分かれば限界流速が得られる様になった。流体力としては静止状態にある管に作用する流体力と振動状態にある流体力があるので、区別して運動方程式に導入したが、計算の結果では管振動状態にある時の流体力(非定常流体力)が重要である事が分かった。また、流体力としては自分が振動したために生じる非定常流体力と周りの管が振動する時に生じる非定常流体力があり、後者の流体力で管同士の振動が連成し、多自由度振動に成る事が分かった。 非定常流体力を実験的に求めるべく、実験装置の基本計画を行った。その結果、管群の中の一本の管を振動させ、他の管は固定にして振動管および周りの静止管に作用する流体力を計測すれば良い事が分かった。この条件を満足させるべく、加振装置および流体力計測装置を制作した。流体力の信号に比べてノイズが大きく、信号を取り出すのに苦労したが、データ解析でノイズ除去法を導入し、以降、実験装置および解析装置は全て順調に稼動すつところまでこぎつけた。 複数管群の基本である2本管について予備実験を行い、管の配列毎に流体力を測定し、データ処理を行い、必要な非定常流体力を得た。これらの流体力は管配列によって異なる事はもちろんであるが、換算流速で大きく変化する事が分かった。 これらの流体力をもとに振動計算を行い、振動状況を調べた結果、本手法の有用性が裏付けられた。
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