研究課題/領域番号 |
06650338
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小貫 天 早稲田大学, 理工学部, 教授 (80063428)
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研究分担者 |
若尾 真治 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 講師 (70257210)
石山 敦士 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00130865)
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キーワード | 有限要素法 / 境界要素法 / 三次元解析 / リニア同期モータ / リニア誘導モータ / 分割磁極 |
研究概要 |
本研究は、電気機器設計に対する応用を前提とした、三次元電磁界の有力な電磁力解析手法の開発を目的としている。解析手法としては、有限要素法、境界要素法、それに加えて我々が過去10年近くにわたって研究開発してきた有限要素・境界要素併用法を採用し、これらに関する基礎理論の研究と、実機解析への応用を課題としてきた。基礎理論の検討としては、三次元有限要素・境界要素併用法を運動する導体を含む領域に適用し、解析精度向上、要素の再分割不要などの有用性を指摘した。また、併用法解析を行う場合の励磁電流入力方法に関する検討を行い、磁束密度B、磁気ベクトルポテンシャルA、磁気スカラポテンシャルΨなどを考察物理量とした場合において、ほとんど同じシンプルなアルゴリズムで、高速に、かつ精度良く入力を行うことのできる方法を提案した。実機解析への応用としては、本年度は特にリニア同期モータを解析対象として選び、新たな二次構成に関する検討を行った。本研究において提案された機器は、二次側に分割磁極を有するものであり、特性に悪影響を及ぼす空間高調波を削減しつつ、磁極の間に同期特性を安定化させる制動導体を設けることができる。なお、解析の妥当性は、試作機による実験によって示された。この他にも、リニア誘導モータ、超電導機器等に対する解析を行い、機器の特性改善の指針となる有用な解析結果を得て、各提案手法の妥当性と有効性を確認した。以上、本年度は研究期間を通して予定通り研究を進める事ができた。
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