研究課題/領域番号 |
06650346
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
下妻 光夫 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (70041960)
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研究分担者 |
田頭 博昭 北海道大学, 工学部, 教授 (10001174)
伊達 広行 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助手 (10197600)
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キーワード | プラズマCVD / 低周波プラズマ / SiOx膜 / SiH_4 / GaAs / 表面保護膜 / 集積回路ドライプロセス / 薄膜生成 |
研究概要 |
GaAsは、高周波デバイス用材料として重要な位置を占めている。しかし、デバイスプロセスにおける高温アニールなどによってAsがGaAs中から脱離し結晶欠陥やキャリア濃度分布の異常などを起こす。このため熱処理プロセスとデバイス形成後の表面保護に大きな問題が残っている。これに対して、全く熱処理プロセスのないデバイス形成法は、現在のところ無く、プラズマCVD法においても300℃以上の加熱が必要で、室温までの低温化が期待されている。この低温薄膜形成に着目し我々が、これまで行ってきた50Hz低周波プラズマCVD法によりGaAs表面保護膜生成が可能であるかについて実験的に検討した。得られた結果は、(1)SiOx/GaAsにおいて堆積直後のXPSによるGa、AsのスペクトルからGa_2O_3ピークが含まれず、As層の存在と合せてSiOx膜堆積時の界面反応が生じていないことが得られた。従って、基板表面からのAsの脱離と堆積中の表面反応には、基板温度が最も大きな要因となっていることが示唆された。(2)950℃/20秒のRTA(Rapid Thermal Annealing)処理後のスペクトルから、RTA中にGa酸化物が生成していないことも明かとなった。(3)更に、850℃/15分間のFA(Furnace Annealing)後では、ほとんどAs層が消滅し、多量のGa酸化物が生成していることが観測された。これは、長時間の熱処理中にSiOx膜の微少欠陥等を通してAsが界面から脱離し、As酸化物、単体Gaを含むSiOx/GaAs界面遷移層をソースとして界面反応が進行した結果と考えられる。以上の結果より、50Hz低周波プラズマCVD法によるSiOx膜の低膜堆積は、GaAsの保護膜生成プロセスとして非常に有効なものと考えられる結果を得る事が出来た。
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