研究概要 |
理論解析を,より実際的にするため,基本ガウスビームを用いた位相共役鏡の結像式を導き,その回析像を数値計算した。これにより,ポンプ光の波面曲率に起因するプローブ光と位相共役像の波面のずれが画像再生能力に及ぼす影響を明らかにすることができた。応答時間の理論解析は進行中である。 実験に必要な器具・装置を全て保有・準備することができた。 通常の自己励起型位相共役器(SPPCM)をBaTiO_3ホトリフラクティブ結晶を用いて実現できた。また,SPPCMとして動作しているBaTiO_3結晶中にプローブビームを照射し,自己励起型4光波混合(SPFWM)を実現できた。更に,測定時に知っておかねばならないパラメータを特定し,一部のデータを取得した。現在,これらの実験データを整理し,論文として投稿するために準備中である。 BaTiO_3結晶を位相共役器として用いる場合,結晶により測定データがばらつくこと,同一の結晶を用いても測定値の再現性が乏しいこと等については,従来から指摘されていたがこれを体験した。これらの原因や克服法については考察中である。 本格的研究に入る前の準備が平成6年度の当初目標であったが,ガウスビームを用いた場合の理論解析は上記のように終了し,予備実験もほぼ計画どおり進行中である。
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