ニューラルネットに人工知能および記憶ベース推論それぞれの長所を加味したニューラル人工知能システム(NAIS)を提案し、システム設計を行った。NAISの実現そのものにはコネクションマシンのような超並列プロセッサを必要とするが、このような大規模なシステムの配線には通常のメタルインタコネクションは不適であり、光インタコクションが最適であるという定性的な予想を、小規模であるが確認するための実験的シミュレーションが不可欠であった。 平成7年度は、超並列ニューラル人工知能向き光インタコネクション方式の提唱のための研究を行った。その要約は次のとおりである。 1。超並列処理向き光インタコネクション方式の検討 光バスを原点とするメモリ結合型の光インタコネクション方式は超並列処理向きであることを検証した。さらに、具体的なMCM方式についての提案を行った。 2。超並列ニューラル人工知能の実現と光インタコネクションの検討 この検討はワークステーン上で行った。このとき、光インタコネクションは主として、光バスをベースとするWTA回路において有用となることが判明した。 これらの検討結果から、光インタコネクションの特長を生かした超並列ニューラル人工知能システムの開発の方向を明らかにすることができた。
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