研究課題/領域番号 |
06650419
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
田崎 三郎 愛媛大学, 工学部, 教授 (00036394)
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研究分担者 |
都築 伸二 愛媛大学, 工学部, 助手 (60236924)
山田 芳郎 愛媛大学, 工学部, 助教授 (00110833)
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キーワード | 光磁気記録 / 多値符号 / dk制約符号 / 光変調方式 / 磁界変調方式 / PRML / トレリス符号 / 二次元符号 |
研究概要 |
従来、光磁気記録においては高密度化をソフト的に達成する手法として(2、7)符号、(1、7)符号に代表されるdk制約符号を、再生側の代表的信号処理方式であるPRMLに組み合わせることが一般的な概念であった。しかしながら、ここで用いられている記録符号はいずれも一次元2値レベルの符号であり、この次元数とレベル数の制約により、いかなる工夫を凝らそうとも、与えられたd、kの値により決まる通信路容量を越えた高密度記録を行うことは不可能であった。 本研究は、このような理論的な壁を乗り越えようとする新たな試みの一つであり、多値記録符号が光磁気記録の高密度化のために有用か否かを検討したものである。対象としては光磁気記録の内、光変調(Light Modulation)と磁界変調(Magnetic Field Modulation)の両者を取り上げた。基本的な考え方として、2値記録に用いている現有のヘッドと媒体を換えることなく多値記録することの可能性をまず追求した。その結果、記録パルス幅を選択することで多値符号を記録出来ることが可能となった。ついで、ビット誤り率10^<-4>を達成する読み出しCN比に関して、現在用いられているビットレートである12Mbpsを24Mbpsまで高密度化させた場合のシミュレーションを行った。 その結果、光変調では12Mbps〜20Mbpsの範囲で(1、7)符号+PR(1、2、1)MLのエッジ記録が、24Mbpsでは3B2T符号+PR(1、2、1)MLが最も優れていること、磁界変調では12〜20Mbpsで3B3T符号+PR(1、1)MLあるいはPR(1、2、1)MLが、24Mbpsでは2B1Q符号+PR(1、2、1)MLが最も優れた組み合わせ方式となることを明らかにした。このことで、本研究の目的である光磁気記録における多値符号の高密度化への有効性が立証出来た。 その他に、本研究では次世代の記録符号としてトレリス符号や二次元符号などについても検討を行ったことを付記しておきたい。
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