研究課題/領域番号 |
06650427
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 北海道工業大学 |
研究代表者 |
初田 健 北海道工業大学, 工学部・応用電子工学科, 教授 (10198757)
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研究分担者 |
青木 由直 北海道大学, 工学部, 教授 (90001180)
三橋 龍一 北海道工業大学, 工学部・応用電子工学科, 助教授 (90254698)
佐々木 一正 北海道工業大学, 工学部・応用電子工学科, 教授 (00002006)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | 通信衛星 / 統合通信網 / パケット通信 / 医療情報伝送 / 静止画像伝送 / 降雨・降雪減衰量 / PC-VSAT方式 / サテライトダイバーシティ方式 |
研究概要 |
北海道統合通信網の経済化・高機能化のための、研究成果の集大成を行い、方式設計の指針を示した。また、電波伝搬特性の長期データの取得およびPC-USAT方式の災害対策への応用についても検討した。 1.北海道統合通信網による医療・教育情報伝送方式設計とJCSAT経由実験 PC-USAT方式の衛星経由実験を引き続き行い、低速情報/静止画像同時伝送方式においてが画像・心電図などの圧縮法、WINDOWS95上での動作などについて検討を進め、伝送時間の短縮を実現した。また、PC-USAT方式の災害対策用への応用を検討し、地上網との接続法の最適な方法を考え、北海道統合通信網の応用範囲を拡大する方法について明らかにし、地上網接続は衛星経由実験で確認した。 2.JCSAT衛星を利用したサイト・ダイバーシティ(SD)実験 降雨、降雪による衛星信号減衰特性の測定を継続し、回線設計に必要な電波伝搬特性の長期データを蓄積し、年間不稼働率の推定を行った。また、局間距離が10km(札幌)の短距離SD特性、長距離SD(仙台、東京、大阪、九州)の測定を行い、短距離SDで時間率改善量1桁、300km以上の長距離SDでは時間率改善量2〜3桁の改善が得られることを明らかにした。この結果は、本研究で初めて明らかにされたものである。また、台風通過時のSD特性への影響についてもこれまでに無いユニークな実験データを得た。 3.サテライト・ダイバーシティ特性の測定 Sat.D方式は上記(1)の研究項目で実現できるスリムな地球局アンテナ・送受信機などを1対用いて2衛星にアクセスし、衛星信号強度の大きい信号に切替て通信を継続することで回線稼働率の改善を実現する方式である。Sat.D方式の特性を明らかにするために複数の衛星信号(JCSAT-1,JCST-3,BS)を受信してその効果を確認した。降雨・降雪減衰時の特性を測定したが、降雪減衰時の時間率改善量2〜3桁、降雨減衰時の時間率改善量の1桁の改善が実現できることを明らかにした。両減衰時の時間率改善量の差は雨域の大きさ、伝搬路の地理的形状などによるものと推定されるが、さらに今後の検討が必要と考えられる。 この結果も、本研究で初めて明らかにされたもので、国際学会で発表し、論文作成中である。
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