グラフィックスと画像の提示システムをそれぞれ完成した。具体的なシステムと今年度行った内容は以下の通りである。 (1)パソコン版画面の点画ハードコピーシステム 全盲者が自らパソコンカラーグラフィックスを行うことをサポートするためのシステムである。すなわち、カラー画面の忠実な凸点画ハードコピーをCOPYキ-操作でいつでも取得できるため、全盲者自らがC言語のグラフィック機能を使ってCRT画面上にカラー図形を作成することができることを可能とする。これは前年度(平成6年度)に完成し、今年度はプログラムのデバッグや微修正を加えながら稼動テストを行い、学会発表や論文発表にも力を注いだ。 (2)カラー画像の点画像変換編集システム(UNIXワークステーション版) 本システムは今年度に入ってから取り組んだものである。これは写真や風景などのイメージ構造を全盲者にできるだけ正確に提示することを目的に試作したシステムである。これは晴眼者が操作することを前提としている。イメージスキャナーやビデオカメラなどから読み込んだ原画像を全盲者にも触察できるような特徴抽出イメージに変換後、凸点画像を点字プリンタで作成する。できるだけオリジナル画像の正確さを失わずかつデフォルメされていない画像を抽出提示するためには画像処理技術を適用する。このために画像反転、グレースケール変換、エッジ検出、しきい値処理(2値化処理)、回転、スケール、凸点変換出力を中心とした機能を作成利用した。最後にまとめとしてそれらの研究発表および論文作成を行ってきた。
|