研究課題/領域番号 |
06650448
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
田澤 皓 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (40002109)
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研究分担者 |
坂本 雄児 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (40225826)
長島 知正 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00002288)
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キーワード | 鳥類胚 / 卵 / 心弾動 / 胚瞬時心拍数 / 電磁誘導コイルによる心弾動計測 / アコーストカ-ティオグラム / 一過性徐脈 / 不整脈 |
研究概要 |
鳥類胚をモデル動物として用い、その瞬時心拍数の変動性を長期計測することによって、動物の環境アメニティを評価するため、以下の予備実験を行った。 (1)卵心弾動特性の二次元平面解析: 心拍数無侵襲計測法の一つは、卵殻内部で成長する胚の心臓拍動によって生ずる卵の微小振動(心弾動)を検出することである。そこで胚の心脈動によって卵は二次元平面でどのように動いているか、空気室を上にして立てた卵と横にして置いた卵について明らかにした。心弾動の二次元軌道は、レーザ変位計により卵殻二カ所から同時計測した変位波形をもとにコンピュータを用いて作成した。横にした卵では短軸に沿う動きが多いのに対して、立てた卵では複雑な軌道を描きかつその振幅も概して大きい。研究成果はMedical & Biological Engineering & Computingに論文として印刷中である。 (2)電磁誘導コイルを利用した卵心弾動計測法の開発: これまで生体計測の立場から、卵心弾動計測について各種の方法とシステムを開発してきた。本研究においても計測法開発の一環として、ファラディの電磁誘導則を応用したシステムで心弾動計測が可能であることを数値解析により示し、計測システムを構築した。研究結果をMedical & Biological Engineering & Computingに論文として発表準備中である。 (3)卵瞬時心拍数の無侵襲長期計測: 胚の心臓拍動に伴って生ずる卵殻外面の音響圧力変化をマイクロホンで検出して、瞬時心拍数を長期にわたり計測するシステムを構築し、まず正常環境における変動特性を明らかにした。個体差はあるが概して日令14-15日になると一過性の特異的な徐脈が現れ始め、その後不整脈も増大するなど興味ある新たな知見が得られた。研究成果は国際シンポジウムで口頭発表し、論文として投稿準備中である。
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