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1995 年度 実績報告書

高温超伝導SQUID磁気センサの開発

研究課題

研究課題/領域番号 06650472
研究機関九州大学

研究代表者

円福 敬二  九州大学, 工学部, 助教授 (20150493)

研究分担者 木須 隆暢  九州大学, 工学部, 助手 (00221911)
吉田 啓二  九州大学, 工学部, 助教授 (80108670)
キーワード高温超伝導 / SQUID磁気センサ / ジョセフソン素子 / 粒界接合 / 磁気結合回路 / 1 / f雑音
研究概要

本研究では高温超伝導体を用いて液体窒素温度(T=77K)で動作するSQUID磁気センサの開発を行った。本年度に得られた成果は以下の通りである。
1.作製プロセス レーザ蒸着法を用いたYBaCuO超伝導薄膜、及びバイクリスタル基板を用いたジョセフソン素子の作製技術を高度化し、液体窒素温度におけるSQUID動作の安定性、再現性を確立した。本プロセスで作製したSQUIDの性能は他の研究機関に比べて遜色のない高性能なものである。
SQUID設計 SQUID性能に及ぼす素子パラメータの影響を定量的に明らかにし、高性能化のための設計指針を示した。素子パラメータの設定方法はこれまで明らかでなかったが、本設計により、その最適化が可能となった。この設計指針は現在多くの研究機関で採用されており、大きな評価を得ている。
雑音特性 SQUIDのいわゆる1/f雑音の機構について調べ、1/f雑音はジョセフソン素子の臨界電流の揺らぎに起因することを示し、この影響を低減する方法を示した。すなわち雑音特性の向上のためには、臨界電流が小さく抵抗の大きいジョセフソン素子の開発が重要であることを定量的に示した。
磁気結合回路 信号磁気を効率よくSQUIDに伝達するための、種々の磁気結合回路について検討しその損失を明らかにした。その結果、現在主として用いられている単層構造の磁気結合回路では性能に限界があり、高性能化のためにはいわゆる多層構造の開発が重要であることを示した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] W.Kumuduni: "Effect of cumulative ablation on the ejection of particulates from YBaCuO" Journal of Applied Physics. 77. 5961-5967 (1995)

  • [文献書誌] K.Enpuku: "Characteristies of high Tc dc SQUID using three junctions" Advances in Superconductivity. VII. 1109-1112 (1995)

  • [文献書誌] K.Enpuku: "Method for improving voltage modulation depth of high Tc de SQUID" IEEE Trans. Appl. Superconductivity. 5. 2762-2765 (1995)

  • [文献書誌] K.Enpuku: "Parameter dependent characteristics of a high Tc dc SQUID" Journal of Applied Physics. 78. 3498-3503 (1995)

  • [文献書誌] 円福敬二: "高温超伝導SQUIDの性能に及ぼす素子パラメータの影響" 電子情報通信学会技術報告. SCE94. 13-18 (1995)

  • [文献書誌] 丸尾拓: "高温超伝導3J-SQUIDの電圧-磁束特性" 電子情報通信学会技術報告. SCE95. 37-42 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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