研究課題/領域番号 |
06650504
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
添田 政司 福岡大学, 工学部・土木工学科, 助手 (50148871)
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研究分担者 |
本田 悟 福岡大学, 工学部・建築学科, 助手 (70181550)
江本 幸雄 福岡大学, 工学部・土木工学科, 助教授 (50090882)
椎場 大和 福岡大学, 工学部・建築学科, 教授 (30103782)
大和 竹史 福岡大学, 工学部・土木工学科, 教授 (90078650)
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キーワード | シリカフューム / 養生方法 / 積算温度 / 空気量 / 高性能AE減水剤 / 気泡組織 / 強度 |
研究概要 |
本年度では、形態や化学成分の異なる数種類のシリカヒュームと銘柄の異なる高性能AE減水剤を組み合わせて、養生方法の相違が強度に及ぼす影響を明らかにするとともに、コンクリートの流動性や強度に及ぼす影響を練混ぜ時間と関連させて検討を行った。さらに、凍結融解試験と硬化コンクリートの気泡分布測定を行い、シリカフュームコンクリートの耐凍害性を練混ぜ方法と気泡径分布の観点から明らかにすることを目的とした。 本年度で得られた結果を要約すると以下のようになる。 1.養生方法の相違がシリカフュームコンクリートの強度に及ぼす影響を検討した結果、養生温度と強度の関係からシリカフュームを混和した場合にも、湿潤養生時のコンクリート強度は「積算温度」を利用できることを示した。次いで、気中養生時強度と水中養生時強度との比と材齢の関係は直線で回帰できることを示し、シリカフュームを混和した方は無混和のコンクリートよりも強度発現性が低下することを明らかにするとともに、所要の強度を得るための最小湿潤養生期間について明確にした。 シリカフュームと高性能AE減水剤の相性を明らかにするため,水結合材比35%と55%のコンクリートに、銘柄の異なる高性能AE減水剤をそれぞれ添加して、コンクリートのフレッシュ性状と強度特性について検討した。その結果、同一のスランプを得るために必要な高性能AE減水剤の添加量は、シリカフュームの種類によって異なり、さらに水結合材比によっても異なることが明らかとなった。また、圧縮強度は同一スランプであるにも拘わらず、シリカフュームの種類と高性能AE減水剤の銘柄によって著しく異なることが判明した。 練混ぜ時間が流動性や気泡特性に及ぼす影響について検討した結果では、ミキサの消費電力の結果から、練混ぜ時間180秒で定常状態になり、練混ぜ時間が長くなると、空気量が増大し、耐凍害性に及ぼす気泡間隔係数が小さくなることが明らかになった。
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