研究課題/領域番号 |
06650533
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
太田 秀樹 金沢大学, 工学部, 教授 (80026187)
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研究分担者 |
飯塚 敦 金沢大学, 工学部, 助教授 (40184361)
宮島 昌克 金沢大学, 工学部, 助教授 (70143881)
北浦 勝 金沢大学, 工学部, 教授 (70026269)
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キーワード | 強度異方性 / 原位置試験 / せん断 / 間隙水圧 / 破壊 / 数値解析 / 有限要素法 / 構成式 |
研究概要 |
強度異方性を含む破壊条件式を用いた、各種の室内・原位置試験によって得られる強度定数を理論的に誘導した.特に、比較的経済的であるにもかかわらず、単に理論的裏付けが充分でないという理由で従来実務的な設計業務に使われることが少なかった等体積一面せん断試験とベーン試験・をとりあげ、せん断にともなう複雑な変形機構・間隙水圧発生機構・強度異方性の発揮機構を理論的に誘導した.このような純粋に理論的な考察に加えて、理論上の結論を検証するための数値解析手法を開発した.通常の有限要素法では破壊の問題をとりあつかうことができないため、特にそのために特殊な数値解析技術をとり込んだ極限解析用有限要素法を開発した.さらに、3次元的な現象をもとりあつかえるようにするため、スーパー・コンピュータによる3次元有限要素プログラムを作成した.これらの有限要素プログラムは、いずれも弾・粘塑性構成式をその基盤におき、土/水連成解析のための一般理論をつり合い式弱形式から導き直したところ、従来のサンドゥ-流・クリスチャン流といって互いに対立していた.2つの学派の所論が実は更に広い範囲の理論体系の中では互いに対立するものではなく特定の仮定に対応した一つの変形であるにすぎないことが判明した.この結果、従来とくらべてはるかに高度なアイソ・パラメトリック要素も混乱なく使いこなすことが可能になった. このようにして開発したいくつかの有限要素プログラムを用いて、実験結果の解釈を試みたところ、おおむね満足すべき結が得られた.
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