風化度の異なる土を対象とした銅イオンの拡散状態を実験および解析的に検討した結果、次の事項を研究成果として列挙することができる。 1.乱した試料の他に乱さない試料の吸着等温線は、カラム試験から測定できる。そして後者の試料の場合でも風化度の大きい試料はBET型により、小さい試料はLangmuir型により解析できる。 2.拡散係数をカラム法および透過拡散法に基づいて測定し検討した結果、両手法ともに拡散係数と銅イオンの濃度との関係は類似の傾向を示す。降雨浸透に伴なう銅イオンの移動に焦点を当てると、カラム法による方法の方が有用と考えられる。 3.銅イオンの拡散状態を吸着を考えた物質の移流拡散式により解析した結果、吸着効果を評価する遅延係数により銅の濃度変化が支配される。そして、この係数も風化度と対応する。
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