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1996 年度 実績報告書

結氷による土砂輸送に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06650555
研究機関岩手大学

研究代表者

平山 健一  岩手大学, 工学部, 教授 (10001140)

研究分担者 堺 茂樹  岩手大学, 農学部, 助教授 (80091643)
キーワード錨氷 / 晶氷 / 河川水温 / 河床材料
研究概要

本年度は天塩川水系仁字布川(流域面積159km^2)で12月〜3月間に気温、水温観測、1月中旬の10日間、土砂輸送の原因となる錨氷の発生状況の調査を行った。本年度の気温、水温観測結果は3月下旬にデータを回収する予定である。
これまでの水温観測結果及び本年度の野外調査結果より次のような知見が得られた。
(1)冬季水温は長期間にわたって過冷却の状況にあり晶氷の発生は日常的である。
(2)結氷初期及び終期には水温と気温は良い相関があるが、日射は結氷終期に向かって経時的に増加し、その水温に対する影響は強まっていく。
(3)日射、気温、水温のそれぞれの時間変化は対応するが、日射、気温、水温の順序でそれぞれ1時間程度の遅れをもって発生する。
(4)錨氷の調査より錨氷の密度と流速の関係が観測され、流速の大きい程、錨氷の密度及び厚さは大きくなることが観測された。
(5)錨氷の発生量と気温の関係が見いだされた。
(6)気温と流速をパラメターにして錨氷の発生条件が初めてまとめられた。
(7)種々の材料への錨氷の付着量が、鉄、コンクリート、木、プラスチックの順であることが試験的に確かめられた。
(8)河床材料への錨氷の付着過程が連続的に観測され、流れとの関連が見いだされた。
また、錨氷の土砂輸送に及ぼす効果については、今回の現場測定では、余り大きな影響が見られなかったが、今後更に検討を続ける必要がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 平山健一: "Formation of Frazil and Anchor Ice" IAHR'96.Proc.of the 13th Internatinal Synposium on Ice. Vol.3. 488-496 (1996)

  • [文献書誌] 平山健一: "アンカーアイスに関する現地観測" 塞地技術シンポジウム論文・報告集(第12回). Vol.12. 499-504 (1996)

  • [文献書誌] 佐藤志貴他: "錨氷の発生と関する現地観測" 平成8年度土木学会東北支部技術研究発表会. (発表予定). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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