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1994 年度 実績報告書

森林の機構緩和効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06650556
研究機関群馬大学

研究代表者

小葉竹 重機  群馬大学, 工学部, 助教授 (00027260)

キーワード森林効果 / 気候緩和 / 温暖化
研究概要

今年度は観測を中心としたデータ収集に力点をおいた。定点観測では、大学から西北約1.5kmの山麓と平坦地の境界線上で気温、湿度の自記記録を行った。一方、比較のために設置している大学構内の総合気象観測装置では、10分間隔で日射、気温、風向、風速、雨量を間欠測定した。総合気象観測装置を設置している場所が桐生川の近くの建物屋上であるために、いわゆる市街地気温よりは低い気温となる。森林境界部での気温は夏期日中ではこれよりもさらに低温となり、気温低減効果が認められる場合が多い。ただし、これは常に認められる現象ではなく、場合によっては両者に差がないこともある。定点観測点も桐生川から500m程度の位置であり、両者の気温形成には、桐生川の地形的影響(とくに風向、風速)や水面の存在の影響が考えられる。この点についてはさらに検討を加えていく必要がある。こうした観点から桐生川の河川水温についても観測研究を行った。とくに桐生川上流部の森林地域を流下する期間の熱収支から、森林による日射の遮蔽効果が水温形成に大きく関与していることがわかった。遮蔽がなくなり、支流の合流もない下流では水温上昇は0.9℃/km程度の大きな値となる。また、ランドサットの熱バンドによる気温分布の把握に関しても解析を進め、Windows上で動く汎用性の高い解析プログラムを作成し、過去2年分のデータによる解析結果の検証を行った。平成6年夏期のデータはまだ収集できていないので、収集できしだい地上観測の結果と比較しながら、解析を開始する予定である。さらに、以上のようなデータに基づいて、LESによる数値シミュレーションを行うための準備を進めており、現在のところ風の構造の部分についてのみ計算が行える段階になった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 早坂文香: "地被別の温熱環境の観測研究" 土木学会年次学術講演会講演概要集第2部(A). 第49回. 184-152 (1994)

  • [文献書誌] 小葉竹重機: "河川水温の形成過程に関する観測研究" 土木学会水工学論文集. 第39巻. 147-185 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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