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1995 年度 実績報告書

風応力が誘起する密度成層水域の水質挙動に関する実験・解析

研究課題

研究課題/領域番号 06650566
研究機関神戸大学

研究代表者

道奥 康治  神戸大学, 工学部, 助教授 (40127303)

研究分担者 中辻 啓二  大阪大学, 工学部, 教授 (10029324)
神田 徹  神戸大学, 工学部, 教授 (30029144)
キーワードDensity Currents / Wind Stress / Upwelling / Vertical Mixing / Lake Dynamics / Water Front / Hydro Environment / Bay Area
研究概要

(1)[道奥]:貯水池における風速・風向観測を継続し,強風時と海陸風の特性を明らかにした.風速データとして一般に採用されるスカラー風速はベクトル風速よりも過大に評価されることが明らかとなり,風成流の外力評価に対する問題提起がなされた.風応力が成層水域に作用することにより生ずる素過程として,本年度は境界混合と水面での外力により駆動される内部波について検討した.境界混合による循環流と水質混合特性はk-ε乱流モデルにより解析され,躍層の振動条件と環境混合強度の相関関係が明らかとなった.非粘性・非圧縮性流体を仮定した理論解析により躍層厚さが内部波の伝播特性におよぼす影響について検討を行った.
(2)[神田]:せん断渦の乱流/混合特性について高速ビデオカメラとPIVを併用した画像計測を行った.乱流の組織構造と水質混合過程との関連性が実験的に明らかにされるとともに,実験で観測された流動構造はLESによっても的確に再現された.これらの実験解析を通して順流型風成密度流の躍層面における水質輸送モデル定式化のための基礎的知見を得ることができた.
(3)[中辻]:三次元数値モデルにより大阪湾・東京湾の恒流系,風成循環流の特性を解析した.また,粒子追跡法による潮流場の可視化・流動解析を行い,密度構造・風応力場・地形条件などが湾内の流動構造におよぼす影響を明らかにした.数値モデルは現地観測で得られた流れを良好に再現しており,これを湾域環境の予測・評価に適用することは十分可能である.
分担者相互の連絡会議を適宜開催し,本年度ならびに昨年度の研究成果を最終報告としてとりまとめた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K. Michioku, T. Kanda and T. Itoh: "Internal Waves in A Two-Layer Density System with A Finite Thickness of Thermocline" Memories of the Faculty of Engineering, Kobe Univ.42. 71-94 (1995)

  • [文献書誌] I. Fujita, T. Kanda., T. Morita and M. Kadowaki: "Numerical and Image Analysis of Turbulent Flow in Open Channel Trench" Proc. 26th Congress of IAHR. 1. 284-289 (1995)

  • [文献書誌] K. Nakatsuji, J. S. Yoon and K. Muraoka: "Three-Dimensional Modeling of Wind-Driven Upwelling of Anoxic Bottom Water 'A-Oshio' in Tokyo Bay" Proc. 4th Intnl. Conf. Estuarine and Coastal Modelling, ASCE. (印刷中). (1996)

  • [文献書誌] 中辻啓二・尹鍾星 白井正興・村岡浩爾: "東京湾における残差流系に関する三次元数値実験" 海岸工学論文集. 42. 386-389 (1995)

  • [文献書誌] 神田徹・道奥康治 斎脇伸英・前田浩之: "貯水池における風の年間変化特性" 平成7年度土木学会関西支部年次学術講演会. II-38/1-2 (1995)

  • [文献書誌] 松本 晃・道奥康治・不二秀人: "境界混合にともなう密度成層の混合・循環特性" 第50回土木学会年次学術講演会. 第II部門. II-A274 548-549 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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