研究課題/領域番号 |
06650580
|
研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
田村 享 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (80163690)
|
研究分担者 |
桝谷 有三 専修大学北海道短期大学, 土木科, 教授 (70002045)
斉藤 和夫 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00001222)
|
キーワード | 遺伝的アルゴリズム / 交通ネットワーク / 空港計画 / スケジューリング分析 |
研究概要 |
本研究の目的は、高速鉄道による空港連携計画を複合モードのネットワーク最適化問題として捕らえ、遺伝的アルゴリズム(以下、GAと呼ぶ)手法の適用を行なうものである。具体的には、国際線を含めたわが国の主要空港と新幹線鉄道網を取り上げて、「いつ」、「どこの空港間に」、「どの様な高速鉄道網を」張り巡らすことが、建設主体や利用者にとって最適なのかを明かにする計画手法の構築とケーススタデイを通して計画案を検討するものである. 初年度の研究を受けて、本年度は、(1)GAモデルの拡張、(2)空港新設のケーススタデイ、(3)モデルの感度分析を行なった。 (1)GAモデルの拡張:GAの工学的利用方法としては、計算時間が膨大なためこれまで分析されていなかった問題に対して取りあえずの近似解を求めておくことである。よって、本年度は、対象ネットワークを拡大し、国際線需要も取り込んだ場合のスケジューリング問題にGAを適用した。 (2)空港新設のケーススタデイ:空港整備財源の制約下で、利用者便益と空港連携システム整備費の比を目的関数とした整備順位決定問題をモデル化し、複数のシナリオにおける優位性を検討した。その結果、空港新設よりも空港連携を行なった方が、目的関数の値が大きい場合のあることを確認できた。 (3)モデルの感度分析:ランダムサーチとの比較から、GAの有効性を検討したとともに、結果の考察を踏まえて、わが国における「高速鉄道による空港連携の成立可能性」を論じた。
|