研究課題/領域番号 |
06650580
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
交通工学・国土計画
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
田村 亨 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (80163690)
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研究分担者 |
枡谷 有三 専修大学, 北海道短期大学・土木科, 教授 (70002045)
斉藤 和夫 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00001222)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 遺伝的アルゴリズム / 多モードスケジューリング / 交通計画 |
研究概要 |
遺伝的アルゴリズム(genetic algorithm:以下、GAと略す)は,J. D. Bagleyにより1967年初めて用いられた用語であるが、その手法は組合せ最適化の解法に優れているとされ、最近注目されてきている。この方法は生物進化の過程をダ-ウィンによる適者生存の過程と考え、現存する生物群を環境に対してより高い適合性を持った準最適な生物とみなす。その上で、繁殖、淘汰、遺伝子の交叉、及び突然変異のプロセスを簡単な数理モデルに置き換え、それを最適化の手法として用いようとするものである。 本研究の目的は、高速鉄道による空港連携計画を複合モードのネットワーク最適化問題として捕らえ、GA手法の適用を行なうものである。具体的には、国際線を含めたわが国の主要空港と新幹線鉄道網を取り上げて「いつ」、「どこの空港間に」、「どの様な高速鉄道網を」張り巡らすことが、建設主体や利用者にとって最適なのかを明らかにする計画手法の構築とケーススタディを通した計画案の評価を行なった。 本研究の主な成果は、以下の2つである。 (1)スケジューリング問題へのGAの適用:GAの工学的利用方法としては、計算時間が膨大なためこれまで分析されていなかった問題に対して取りあえずの近似解を求めておくことである。本研究では対象ネットワークをこれまでの研究例の数倍に拡大し、国際線需要をも取り込んだ場合のスケジューリング問題にGAを適用する方法を開発した。 (2)空港新設等のケーススタディによる空港連携の評価:空港整備財源の制約下で、利用者便益と空港連携システム整備費の比を目的関数とした整備順位決定問題をモデル化し、複数のシナリオにおける優位性を検討した。その結果、空港新設よりも空港連携を行なった方が、目的関数の値が大きい場合のあることを確認できた。
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