研究概要 |
1。画像解析問題の幾何学的諸特性を明らかにするためには、通常一般論から出発しなければならないが、時間投影原理に基づいて撮影されるレーダー画像に関しては画像解析の基礎方程式である一般投影関係式が与えられていなかった。そこで、まず、レーダー画像の構成単位である時間投影原理に基づく線画像に対する一般投影関係式について考察し、電磁波の伝播が等方等質でないと仮定すればレーダー画像解析の基礎方程式を誘導できることを見出した。 2。時間投影原理に基づく線画像解析の基礎方程式を利用して、重複レーダー画像の一般標定理論を考察し、モデル形成問題(相互標定問題)、モデルと被写体との1:1対応(対地標定問題)の幾何学的諸特性を明らかにした。 3。レーダー画像の標定要素間に拘束のある場合の画像解析問題を検討するため,モデル形成条件の標定要素決定能力をポテンシャル理論を利用して調査し,実際にレーダー画像が撮影される特殊ケースにおける画像解析問題の幾何学的諸特性を明らかにした。 4。重複レーダー画像の3次元解析問題の基礎方程式を誘導し、実レーダー画像を解析する場合必要な地上基準点の個数、配置等について検討するとともに、実用的な画像解析手法を開発した。 5。人工衛星レーダー画像,航空機レーダー画像の解析プログラムそれぞれ別個に作成し,シミュレーションデータを使用してレーダー画像解析問題の実証的特性を検討した。
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