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1994 年度 実績報告書

酸性雨がわが国の土壌環境に及ぼす影響の評価と予測

研究課題

研究課題/領域番号 06650606
研究機関京都大学

研究代表者

堀内 将人  京都大学, 工学部, 助手 (00157059)

キーワード酸性雨 / 土壌の酸性化 / アルミニウムの溶出 / ポストカラム誘導化法 / 有機物 / 樹木の立ち枯れ / アルミニウムの形態分析
研究概要

本研究で得られた成果を以下に列挙する。
1.樹木の立ち枯れが観察される地域での土壌酸性化の現状分析
関東地方の樹木の立ち枯れが観察されている地域(埼玉鷲宮神社、神奈川大山)の土壌を採取し、その化学特性を分析することにより、土壌の酸性化の現状と樹木立ち枯れとの関連について検討した。土壌は深さ約50cm(大山)から約3m(鷲宮神社)まで約5〜15cm間隔で採取し、塩基飽和度、交換性陽イオン濃度の他、土壌間隙水を遠心分離により採取し、pH、Al濃度等を測定した。その結果、鷲宮神社の土壌は表層でpH4以下を記録する等酸性化が顕著であり、間隙水中Al濃度も深さ2.5m以浅で植物に影響が及ぶとされているレベル(1mg/L)を超える値を記録した。
2.土壌の有機物含有量および組成が土壌の酸性化に及ぼす影響
溶出アルミニウムの土壌溶液中での存在形態を分析する方法として、イオンクロマトグラフィを応用したポストカラム誘導化法に注目し、その有効性について検討した。その結果、フッ素およびシュウ酸を配位子としたAlの錯体形成反応において、ポストカラム誘導化法で分離定量した結果は熱力学定数から計算される理論結果と良好に一致し、有機・無機の配位子に対する本手法の形態分析法としての有効性を明らかにした。さらに、本測定法によって1.で採取した土壌間隙水中のAl濃度をその存在形態毎に分離定量し、ほぼすべてがAl^<3+>の形態で存在していることを明らかにした。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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