研究概要 |
平成6年度は、多様な間取りを実現する集合住宅に求められる間仕切等の内装部材について、要求される条件を探るため、先進的な事例である住宅都市整備公団による多様な間取りの集合住宅について実地調査を行った。調査対象は数年前に建設された、2棟のフリープラン賃貸型住宅であり、ヒヤリング調査・アンケート調査を行って、入居時に要求される条件とともに、間取りの変更等の経年変化の実態を把握し、内装構法に求められる条件について有用な資料を作成した。また、これらの結果に加え、既に積み上げてきた様々な集合住宅の内装構法に関する研究について、整理・分析を行い、構法開発のための条件設定を行った。 続いて、条件設定に従い、主として間仕切パネルの部品分割、寸法設定、目地設定などについて、様々なパターンの図面作成を行い、それらについて評価・検討を加えた。その結果を基に、第一段階としての間仕切システムのモデル設計を行い、そのパネルシステムの実物大模型を作成した。パネルの呼び寸法は、幅 750mm、高さ 2,400mmであり、配線のためのゾーンとして設定した目地パネルの幅は 150mmである。このパネルシステムを用いて、組み合わせの平面パターンを変更させ、基本的なジョイント形状の妥当性を検証した。また、モデルに対し、水平方向及び高さ方向の目地位置の評価を行った。更に、平成7年度の研究に向けて、改良設計のための検討を行っている。
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